DTY・FDY・POYの違い:ポリエステル糸の種類を解説
POY、FDY、DTYは、ポリエステル・フィラメント糸の3つの形態です。いずれも同じ溶融紡糸プロセスから生まれますが、仕上げの工程が異なります。これらの違いを知っておくと、糸を仕様指定するとき、あるいは「DTY/FDY複合」のようなグレーメランジの仕様を読み解くときに役立ちます。
POY — 半延伸糸(Partially Oriented Yarn)
POYは、紡糸の際に部分的にしか延伸されていないポリエステル・フィラメントです。通常はそのまま生地に使う完成糸ではなく、さらに加工される原料糸であり、延伸されてFDYに、または延伸仮撚加工されてDTYになります。中間段階と考えるとよいでしょう。
FDY — 完全延伸糸(Fully Drawn Yarn)
FDYは1工程で完全に延伸・配向され、高く均一な強度を持つ滑らかで平坦、光沢のあるフィラメントになります。すっきりとして強く、わずかに光沢のあるフィラメントが求められる用途——裏地、シルキーな織物、滑らかなニット——に使われます。
DTY — 仮撚加工糸(Draw Textured Yarn)
DTYは、POYを延伸と同時に加工(クリンプを付与し熱固定)したもので、フィラメントにかさ高性、伸縮性、そしてより柔らかくマットな風合いを与えます。ニットアパレルの主力であり、柔らかさと伸縮性が重要なあらゆる場面——シングルジャージー、フリース、アクティブウェア、靴下——で使われます。
比較表
| 項目 | POY | FDY | DTY |
|---|---|---|---|
| 仕上げ | 部分延伸 | 完全延伸 | 延伸+仮撚加工 |
| 見た目 | 中間段階 | 滑らか・光沢あり | マット・テクスチャーあり |
| 風合い | 原料糸 | ハリがあり平坦 | 柔らか・かさ高・伸縮性あり |
| 代表的な用途 | FDY/DTYの原料 | 織物・裏地・滑らかなニット | ニットアパレル・アクティブウェア・靴下 |
グレーメランジ糸への応用
グレーメランジのフィラメント糸は、その見た目も風合いも、どのフィラメントを複合するかによって決まります。テクスチャー加工されたDTY(マットでかさ高)を滑らかなFDY(光沢あり)と組み合わせるか、あるいは2本のDTYを複合するかによって、完成した生地の表面感と肌触りが変わります。だからこそ当社は、お客様が作られる生地に合わせて構成(DTY/FDYまたはDTY/DTY)を設定します。
霜降りグレーの基礎についてはグレーメランジ糸とはをご覧ください。あるいはポリエステル・グレーメランジ糸の仕様へ直接進み、サンプルをご請求ください。